うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

再現性の話、と、再現性があるものは全て自動化できるんじゃないの?の話。

世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方

最初は「再現性の話」を書こうと思ってたんです。
再現性ってのが大事だよー、と。


再現性って何?とwikipediaで調べてみますと、

再現性(さいげんせい)とは、 同一の特性が同一の手法により発現するとき、その結果の一致の近さのことである。

再現性の危機 - Wikipedia
ってなことが書いてある。
わかるー。

どんな場面で使うかと言うと?

例えば、科学実験で、同じ手順で作業したら同じ結果が得られました。
というのは、再現性があること。ですね。
逆に「同じことしてるのにぜんぜん違う結果になっちゃう」のは、
再現性がない
(余談ですが大学生の頃電子工学科で、嫌というほど経験した)。


例えば、プロの料理人さんが少しずつ違う食材を微調整しながら
自分もお客さんも満足できるレベルの「いつものあのメニュー」を出す。こと。
再現性がある。
逆に「こないだ作ったあの料理、超美味しかったけど何入れたか覚えてないんだよねー」というのは、再現性がない。


あと例えば、電車の運転なんかも再現性があると言っていいのではないかしら。
同じように運転する。途中トラブルがあった場合は調整しながら、
到着予定時刻に着くべき駅に着くように走らせる。
でっかい事故があったりすると、もちろんつかないけども、
上のwikipediaの言葉を借りると、
「その結果の一致の近さのことである。」ので、けっこう再現性がある。

ラーメン屋の店長が言うには

昔、ラーメン屋さんでバイトをしていた。
ラーメン屋さんというか、
看板は「長崎ちゃんぽん」なんだけど、中華料理屋さん。
いわゆる街の中華料理屋さんメニューもなんでも出していた。


ちゃんぽん、皿うどんはもちろん、
醤油、塩、味噌、とんこつのラーメンを出し分けるし、
八宝菜、酢豚、エビチリ、麻婆豆腐、レバニラ、肉野菜炒め、豚肉のスタミナ炒め、
チャーハン、焼きそば、もやしそば、五目麺、五目焼きそば、カレーライス、
餃子、焼売、春巻、ごまだんごと、一人バーミヤン状態。


店長一人で作っていた。
彼の料理には再現性があった。
まかないでなにか作ってもらっても、
いつも同じおいしさだし、いつも同じ量だった。
(ときによって塩の量が違うこともあるけど、
 一定の範囲から外れることはなかった)


ある日店長が
「直人、プロの料理と素人の料理はなにが違うか知ってるか?」
と聞いてきたことがあった(ヒマな店だった)
「なんすかねー、お金をもらえるかどうかですかねー。」
と、バイト少年の私は答えた。
「お金をもらえるのもそうだけど、
 同じ料理を作れるかどうかがプロかどうかの違いなんだよ。」
と店長が答えを教えてくれた。


今思えばあれは、再現性の話だった。


今思えば彼は私のことを「直人」と下の名前で呼ぶ人だった(超珍しい)。
そんな店長の話はずーっと前に
そろそろ浦沢さんの話をしておこう。 - うさみ日記
にも書いたんだった(完全に余談)。

何かしらのシステムでエラーが起きた時の話

情シスっぽい仕事をしていると、
「何かしらのエラーが起きた」という時に気になるのが
・取り急ぎどうやって復旧させるか
というのがひとつ、
あと、
・今後も同じエラーは起きるのか
という点だ。


今回限りなら、ちゃちゃっとつぶして終わり。
今後も起きるのであれば、再現性があるかどうかが分かれ目だ。
再現性がある=「何かをするとエラーが起きる」なら、
その何かをしてもエラーが起きないようにする道を探せばいい。


怖いのは
「エラーは何度も起きるが、何をきっかけに起きるかわからない時」
で、再現性がないのに再現しちゃう時だ。
この場合はなんとかして「きっかけになっている何か」を探すことになる。


穴が開いてるなら塞げばいいけど、
その穴が見えなかったりする。


ちょっとだいぶ話が脇道にそれたので、
元に戻そう。
再現性があるものって自動化できるんじゃないの?
という話だった。

自動化の話

再現性があるものは全て自動化できるんじゃないの?
と、思ったんだった。


再現性のあるものはおそらく全て自動化できる。
もちろん、コストに見合うかどうか、とか、
倫理的にどうか、感情を考えるとどうか、みたいな話はあるけど。


例えばあんなにおいしかった店長のちゃんぽんは、
今なら長崎ちゃんぽんリンガーハットで安定して食べられるし(店長ののほうがおいしかったけどな!)
ボルボのトラックから運転席がなくなってるらしいし
運転席がない! ボルボの自動運転EVトラック、荷物を運ぶテストへ | レスポンス(Response.jp)参照)
ファクトリー・オートメーションが進んでどんどん製造の現場は変わっていくし(なんなら故障の事前予測までAIがしてくれる)、
マーケティング・オートメーションが進んで属性分けされた見込み顧客に属性毎にカスタマイズしたメールが送られる(逆に手書きのお手紙を送る領域もきっぱり別れてるけど)。


アラブの石油王は今でもお付きの人に孔雀の羽根で仰がせてるのだろうか、
冷房とサーキュレーターの組み合わせかなー。涼しいし。
結婚式の牧師の言葉は機械化・自動化されるだろうか、
情緒的な問題でおそらくされないだろう。
映画の製作は全て自動化されるだろうか、
個別対応案件が多すぎてされないだろう。
でも、脚本の一部やCG作成やらVFXやらは自動化されたりしそう。


身の回りの何が自動化されるか考えるのは楽しい。


演劇や舞台芸術みたいなものは、自動化されない。
高級店の料理も、自動化されない。
一流ブランドの店舗は、自動化されない。
BtoBの大型商談も、自動化されない。
(とは言い切れませんけども)


すでに色々な物が自動化されている。
工場はぐんぐん自動化されてるし、
家ではスイッチ一つでお風呂が沸くし、
回転寿司屋のシャリは機械が握ってくれる。
コンビニエンスストアではバーコードで金額を読み取る。


人を雇うより安ければ自動化してもいいんじゃない?
って、色々な場面で思うし、
これからもっと再現性のきっかけが解き明かされて、
コストが安くなっていって、自動化されるものがもっと増えるんだろうなー、
とふと思った。


先日、米国イリノイ州シカゴでConnections19というSalesforce.com社のイベントがあって、
その中のトークセッションでチェロ奏者のヨーヨー・マさんが登場したんです。
途中で素晴らしいチェロの演奏も交えつつ。


この演奏がさ、実は機械が全自動でやってるんじゃないって言い切れる?
あるいは、この先も機械が全自動でやれはしないって言い切れる?
Salesforce on Twitter: "Trailblazer @YoYo_Ma discusses his belief that moments of shared understanding are essential to imagining and building a better future with @soledadobrien at Connections. #CNX19 https://t.co/9GDF41QeRL"

お金の額が大きすぎてよくわからなくなる話

ええと、庶民のどうでもいい話なんですが、
桁が大きすぎるお金、よくわかんなくなりませんか?


例えばこのニュースですよ。
Salesforceがビジュアルデータ分析のTableauを1.7兆円で買収 | TechCrunch Japan
まあ、もう、ド肝を抜かれるとはまさにこのこと。
BIツールもうあるのにさらに追加でTableau。


実際は157億ドルではなくて、株の交換になるらしいけども、
157億ドル。1.7兆円という桁がなんだかもうよくわからん。


ということで、
ほかの目線からもどのくらいの金額なのか見てみましょう。

それってメッシ何年分?

もっとも稼ぐスポーツ選手はメッシさんらしいんですよ。
リオネル・メッシさん。
メッシの年収がちょうど記事になってたんだよね。
メッシ、世界で最も稼ぐスポーツ選手に 年収138億円 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
年収1.27億ドルだって。メッシさん。約138億円だって。
超すごいよね。


つまりメッシさんは123年くらい働くと、
tableauを買うことができる!
すごいぞメッシ!
いやほんともう全然なんだかよくわからない。

え、それってつまりベゾス何年分?

ちょっとわかりにくかったので、
こんどはベゾス算してみましょう。


ジェフ・ベゾス氏、米長者番付でも首位に ビル・ゲイツ氏は2位 - ITmedia NEWS
によると、ベゾスさんの総資産は
1,600億ドル(約18兆円)だそうです。
1,600億ドル。
米国長者番付第一位。


つまり今持ってる資産だけでtabeu10個くらい買える…のか?
ほんともうよくわからん。

ロールス・ロイス ファントムでいうと?

ええと、高級車でってわかりやすい例えだよね。
例えばロールス・ロイス ファントム。
おいくらくらい?というと、
5,500万円~。
おいおい桁間違えてない?
5千5百万?


ええと、
280台くらいかー。
安いなファントム。
いやちょっと待て家より高いぞ(半泣き)。

ハワイ旅行何回分くらい?

一人30万円もあればちょいとハワイへ行けることでしょう。
ということで計算すると、
えーとえーと。


600万回分?
神奈川県の人口が907万人らしいので、
神奈川県民の3分の2くらいが行ける計算になるね。
いや実際同時に行かせようとしたら飛行機も飛ばないし宿泊もできないしなんなら海に浸かっちゃう人がだいぶ出るだろうけどもその人数が行ったら。

六本木ヒルズのマンションを買うと?

【SUUMO】六本木ヒルズレジデンスB棟 中古マンション物件情報
によると、
2.5億円くらいなので、
7,200室。
そんなにありませんけども、部屋。

いやでも実際Tableauはいい買い物だと思うのよ

Tableau。
ちょっとだけ使ったことあるのだけど、
いいツールだったし、
導入前のかゆいところに手を伸ばしてくる感じがスゴイよかった。


デモ利用→数日経過→ちょっとだけ使ってみる→「お困りないですかー?」→ちょうど困ってる→「では、画面共有して使い方をお伝えしますねー」・・・
みたいな流れが実に素晴らしくよかった。
若干高くなっても、このへんのサポートがあるとないとでは大違いだもんなー。
他のBIツールのこと知らんけども。


ちなみにちなみにTableauのユーザー単価が年額10万円くらいだったと思うから、
1千8百万ユーザーくらいいると、1.8兆円の元が1年で取れるのかな。


繰り返しになりますが、
なんかもう桁がすごすぎてようわからん。


金持ち父さん貧乏父さん

Inside Sales conference 2019 session B-3 マーケティングとセールスのあるべき姿とは?-「Self-educating Buyers」と「コンテクスト」から読み解く徹底討議 #iscon2019

自己紹介

翔泳社SalesfZine編集部 宮田華江さん

Salestech系の記事など。

高広のりひこさん 株式会社スケダチ 社会情報大学大学院

コンサル、支援

BtoBマーケター 戸栗しょうへいさん Hubspotの立ち上げ。マーケ責任者

フリーランスのマーケター

Vcubeマーケティング本部 佐藤岳さん

見込み獲得とインサイドの両方をやっている
いかに商談数を上げていくか

インサイドセールスの定義(高広さん)

salesf performance internationalによると
・テレプロスペクティング…見込み客をフィルターにかけ、ちょうどいいタイミングで電話。セールスに渡す
・インバウンド…電話がかかってくるのの対応。セールスに渡す
・ショートソリューションセールス…電話完結型。SaaSとかだとFSおらず、ここで完結する
インサイドソリューションセールス…洗練されてないリストへの電話


※必ずしも契約とるための動きではない


今のB2Bは商談期間が短かったり、お客さんがすでに導入を決めてから来たりする。
そこで必要になってるのがInside Salesが大事になってる。
営業行為を内勤型に置き換えるだけじゃなくて、
新しい活動をしていく部門だよ。
デジタル社会になって購買活動が変わってきてるから。


戸栗さんはどんなISしてました?
・ISではなくマーケやってました
・テレプロスペクティングとインバウンドをやっていた
・ショートソリューションは単価安いとうまく作用するかもですね

そもそも「Self Educating Buyers」とは?

「自らを教育する買い手」
本:Invisible sale Tom Martin著

お客さんが自分たちの課題に対する解決策を自分たちで探し、学んでいる時代


お客様にとっての教育になる情報を渡せないと、売り手買い手双方に無駄になる。


この言葉をキーワードに今の活動を見直しませんか?という内容。


Tom Martinの言葉「AIKIDO SELLING」
セッションの最初がスティーブン・セガール合気道をやってた話から
曰く
「今までの営業はMartial arts、
 これからはむしろお客さんが自分で情報を調べてやってくる。
 それに対する営業を」


Invisible Sales Pipeline
と言う言葉。
SFAは営業の活動を見るが、
お客さんの活動が大事


課題認識・機会発見→解決策のリサーチ→解決策の比較検討→サプライヤーの検討→サプライヤーの決定
「課題があれば、情報を勝手に見てくれたりするよね」


従来のようにお客さんを見つけるのではなく、
お客さん側から見つけられる、調べられる時代への対応策

見えないパイプラインをどう把握するか

佐藤さん
ハブスポットを使うのが一つ、WEB CMSをHUB SPOTと連携させて使う。ページ数3千ページくらい。
お客さんがどのようなページをどう見てるかがわかってくる。
お客さんの行動が当社webサイト内で蓄積されていき、invisibleがvisibleに。


お客様のシグナルをキャッチ→関係者にメールで通知。


とぐりさん
マーケの責任領域とセールスの責任領域があり、
Buying funnelでのマーケが見える領域をデジタルのチカラで見えるようにしていく
(今まで見えなかった部分)


インサイドセールスはマーケと営業の間にできた。どこからどこまでやるか、という部分はどうしてる?

Vcubeさん
インサイドセールスの役割は?
「We Are "Chance Maker"」=「我々は機会創出者である」

お客様への機会創出者として、さまざまなチャネルを経てご縁が合った方に情報を届ける
営業に対し案件を創出する


マーケはなにやる?が理解できないとISがなにやるかはわからない
マーケとから営業の施策の流れはインバウンド型とアウトバウンド型でも異なるが、
マーケティング内容に沿った電話や提案が必要になっている。
ブログ、SNS、「お客さんが本当にほしいコンテンツは?」


V-cube佐藤さん
入った当初「マーケお金かかるけどよくわからない」と経営陣から言われたり、営業は営業で販促してたり。
→マーケと営業が連携できるようにしていった。
→お客様を知ろう。そうしないと売れない
→「どういうきっかけで買う?」ペルソナとカスタマージャーニーをマーケと営業が作って共有
→どういう順番でどういうコンテンツをお客様が見るのか。という視点
→MAによるビジブル化
→効率的アプローチのためのインサイドセールス立ち上げ


戸栗さん
海外製品を日本に入れる際に、営業をまず入れることが多いけど、
前職はまずマーケを入れた。
マーケが案件を作るから。
→集客できたらその後ろを作っていった


営業ではなくマーケより、と考えるとISに必要なものはなんでしょう。
→聞く力。自分たちのことを話したがってしまうけど、お客様の課題を聞けるか否かが大事。
 でも、いきなり聞いても答えてくれないので、過去の接点から過去の行動や購買から聞く力が大事


チャンスメーカー、といいつつ、「単体で売り切るISを考えている企業」の場合の弊害はありますか?
→無いと思う。
 まずISを立ち上げて聞く力を上げていく、という過程はいっしょ。
 金融の企業と中小企業だと話が違う。
 案件期間が2年と1ヶ月ではやることが違う。
 チームのニーズに合わせてチャンスを作っていく


ISとOSはあくまで違うと思うけど、オンラインで売り切るというのは米国だからできるということもある?
→商材やビジネスモデルによるかな、と思う
 SaaS等サブスクモデルならオンラインでも売りやすいよね

そもそも「コンテクスト」とは?マーケティングの立場から教えてください

MAが生まれた経緯は「買ったリストにアプローチするのは大変だから、リードナーチャリングするために生まれた」
結果として、そこに残った人たちに営業がアプローチしてほしいけど、
営業がなかなか扱ってくれなかった
→マーケとしては使えるデータできてるはずなのに!
 ということでISがさらに一歩踏み込む動きをしてFSを動かすようにした


マーケチームが人を集めるのを粛々とまずはやる
→ISでより機会をつかまえやすいようにする
→今までだと「企業側の思惑」でパイプラインを作っていたが
 これからは顧客側の立場でパイプラインを作っていかないと
 効率的なマーケティングはできない
 特にBtoBの大きなマーケットだと数千人数百件のためには
 アタック数を増やすのではなく、クロージング率を上げないといけない
 そのために何が大事?「信頼」
 営業が行くなら信頼されようもあるけど。
 The end of solution salesf(ハーバードビジネスレビュー
 ソリューションセールス→インサイトセールス


Self Educating buyersなら、課題認識も解決もお客さんがする
自分たちがプロとしてお客さんが「ハッ」とするような情報提供をすることが必要。
ゆえに「お客さんと自分たちの言葉のギャップ」みたいなものを埋めていく必要がある。


age context
Q1:分業ではなく、全部をやるのは難しい?
A1:製品、サービスによる。
  例)ERPを売ってて、もう少し安価なものもやってる
  安いとFSが動けなくて、マーケがISっぽい動き(ゴール直前までボールを持っていくような)
  をすることがある。
  比較的買いやすいものなら統合もできるのでは?
  お客さんのコンテクストによる。お客さんが欲しいものはなにか。


Q2:明確に「FSの登竜門がIS」というとこもあるけど、そうじゃないのもあるよね?
A2:営業職で入社したらISから、という会社もある。
  ISは見込みに対して商談化をする営業的側面と、マーケ的な概念も求められる(最低限理解が必要)
  背景を把握する必要がある。
  ので、マーケ・営業を学べるからISを入り口にしやすい。


Q3:商社の営業でのISはやりにくいですか?
A3:基本的になにも変わらない。コピー機だろうがなんだろうが。
  適切なリードをマーケが生み出せるか否かがISが活躍するかのキーになる。
  マーケ、IS、FS、CSが適切に機能するか、つながっているか、が大事。


Q4:商談先が大企業な場合は?
A4:マーケが見込みのリードを作る、ISが機能する、FSが決める
  大企業か否かではなく、進め方


高広さん一言
「つい最近このページ見ましたよね?」はやめたほうがいいよ。
FSの人がISに来ると、こういうこと言いがち


Q5:ISをコンテンツに落とし込むとか、ISからのフィードバック
A5:ポイントはペルソナだと思う。
  ペルソナ作って、その人の課題を想定し、実際の見込み客にそれを聞いてみる
  それをやると


Q6:これからはABM?
A6:ペルソナを実際の人物で想定。相手がself educatingする。
  BtoBで狙える層かどうか。
  ABMは有効な業種等がある。
  「ターゲティング」という言葉自体が企業側の発想
  お客さん側を自分たちのほうに引き込むことが必要。
  視点のちがいに気をつけよう。

一言ずつまとめ

佐藤さん

端的に言うと「地道に続ける」のが大事。
ペルソナ考えて、お客様視点でコンテンツを作り続ける

戸栗さん

ISを立ち上げるにはマーケとFSの役割を定義づけた上で、
どの位置にISを作るか、を考えると良い組織ができると思う

高広さん

日本の場合、いろんなサービスを売りたい業者さんが
言葉の定義を広めてしまう。
皆さんはだまされずに海外の情報等も調べて
正しい方法論を身に着けてください。


ISってなんなの?というと
Sales hack。
今までできなかった「お客さんの立場になること」
お客さんを理解して、営業をいらなくするためのもの
というドラッカーみたいな話。

Inside Sales conference 2019 session C-2データドリブンセールスはどこまでできている?“営業の質”を高めるデータ戦略の秘訣とは #iscon2019

登壇者
インフォマートFintech事業こだまつとむさん
タブロージャパンきぬむらはるかさん
ランドスケイプ営業本部いわさまさしさん


データドリブンセールス:データを軸にした活動
3社の取り組みを伝えつつ、みなさんのヒントになれば


1.自己紹介
2.各社の取り組み
3.QA

1.自己紹介

インフォマート児玉勉さん
営業、営業企画、事業企画、提携戦略
インフォマート歴10年
業界動向把握ツール
会社:東証一部、20年強、BtoBプラットフォームの提供
16年くらい外食チェーン向け受発注ツールをやっていて5万社までユーザーが増え、業界を超える必要があり
請求書電子化のサービス提供開始。今は30万社が利用


請求書電子化のOne to Manyのビジネスモデル
無料アカウント→有料見込み(IS、FS)→有料企業


タブロージャパン絹村悠さん
・もともと外資系ITベンダー→デジタルマーケ→タブローのインサイド部門へ
・タブローは2003年設立、従業員4,000名。顧客数86,000社(グローバル)
・最初はデータ分析ツールだったが、今は「すべての従業員がデータを使うプラットフォーム」に
・会社の中心は「People」
 We help people see and understand data
・Data everywhere Tableau for everyone
 johnson and Johnsonで数万ID等の事例実績
・いろんな職種がデータを使いこなすためのツール
・日本で130人くらい


ランドスケイプいわささん
・10年以上の報じね異形経験をもとに顧客DB構築と営業マーケ活用支援
・18/10にDXグループに
・CCCの社長室長が創業した会社。
・1990年創業、社員230名
・顧客DBの一元化(CDI)と活用促進支援
・一元化のためのDB「LBC」820万拠点630万企業のデータを使える
・uSonarでデータ統合できる


2.各社の取り組み Data Strategy

・会場の半数がISを持ってる
・ほぼ持ってるかこれから作りたい企業
・登壇3社はIS部門がある


・前提の話
 tableauさんは2001年にIS立ち上げ:社内20名 アウトプットは売上、案件作成、Meeting/デモ、顧客カバー率
 ランドスケイプさん2016年:社内14名 アウトプットはSQL
 インフォマートさん2019年:社内7,社外7名 アウトプットはSQL
・インプット
 企業情報、業界分析、MAスコア、無料ID数、WEB行動履歴、勾配動向、イベントリスト
市場占有率が見たいけど難しい。ランドスケイプさんのデータで
・3社ともLBC使用、MAはMarketo、eloqua、
 インフォマートさんはMiitel使用。セルフマネジメントのため。会話かぶりやできるISの音声聞いたり、自己学習。

インフォマートさんのデータ活用

・自社名寄せエンジンがあって使ってます
・施策立案/活用情報:業界別会員占有率×業界分析
 →アクション:各種イベント、DM、広告
 →仮説立案、活用情報:企業情報、企業内無料ID数、MAスコア、業界分析、WEB行動履歴
 →アクション:ISコール、オンライン商談
 →仮説立案、活用情報:企業情報、無料ID数、k業界分析、ISヒアリング情報
 アクション:商談


ポイント
・企業データ間の名寄せを自社開発エンジンでやっている。名寄せ大事
・業界情報の活用をしている。元は飲食業界特価だった
・各種データの可視化をしている、会員状況、SFA、行動履歴
 (tableu活用)


業界情報、どんなものをどう使ってる?
バリューチェーン…商売の流れとメインプレーヤーの把握
・ファイブフォース分析…その業界における脅威の把握
・マクロ環境(PEST)・・・・影響を与える外部環境の把握、政治経済技術社会
・今後の業界がどのようになりそうか?の把握
・営業から聞いた業界情報とか


・tableauさんはSpeeda使ってたりする
・顧客課題をどう把握して使うか
・顧客課題に寄り添わないとだめ

tableauさん

・データの3つのルール
・いろんなデータがあってどれが正しいかわからない、のを、
 全て統合して、みんなが使えるようにする
・普遍的なKPIはどんどん定形レポートで公開+アドホック分析
 →ビジネススピードに合わせたデータ活用
・個々のパフォーマンスの最大化ができるようなデータ分析を


定形レポートって?
SQL、MQL、フォローアップ、アフターサポート、webサイトへの戻り等を可視化
 かなりシンプルに「OKなら緑、NGなら赤」
 入ってきたリードは必ず1日で対応する→緑。
 1日でやれなかったら「赤」
ダッシュボードは売上進捗、
 今週今月今Qの活動状況、
 下にSFDCに入力しないといけない項目の記入漏れ
・必ず入力する文化
・営業がBIツールを見ないので、メールで送付するなど
 営業プロセスに組み込まれるようにする
 Salesforceダッシュボードに出したり
 わざわざ見に行かなくていい配慮
・「戦略立案、個々人の行動プラン策定、アクション、結果のトラッキング、パフォーマンス改善」
 のサイクル
・購買や継続を見つつロイヤルカスタマーを探す
・2回め購入までの期間を出して、そこからコールリストを作ったり
・言葉で言ってもわからないから、データを見せる
 パフォーマンスを改善するためのコミュニケーションツールとしての
 見える化されたデータ
・個人的に面白いデータを、みんなが見てすぐ行動にできるように日々精進している
・社員に見せるデータは作っては直し作っては直ししている
 「何言ってるかわからない」と言われることもある
・分析のチューニング頻度ってどのくらい?
 →定型的に決めてないけど、その場でどんどん変えていく
・社内にデータのエキスパート(ドクター)もいて、教えてくれる

ランドスケイプさん

ISの設置背景
2016年からISやってる。
もともと展示会で獲得した名刺が活用されてなかった
(アツイところだけフォローされてて、他が追われてなかった)


・失敗:「とりあえずアポとろう!」で失敗したりもした。怒られた。本人対話率10%以下、見込み度の薄い商談
・改善:関係構築を優先するように変更。対象を精査し、HOT企業以外にはいきなりコールしない
 関係初期の配信コンテンツに自社商材を入れず、働き方改革等、自社商品の宣伝をすくなくした
 →関係性ができてるところにやっとコールする
・現在:本人対話率35%超、月間商談100件超を供給
・効率を求めつつ、役割、価値を増していく
・ターゲット顧客以外にバナー出さないようにDSP等活用
・属性の付与と名寄をしっかりしている。揺れないように、活動がかぶらないように
・日々LBCとuSonarで情報のメンテナンスをする


運用のポイント2つ
・アプローチ対象を判定するための仕組み
・母数からターゲットアカウントを絞りこみ、
 営業先や顧客を除いて
・「母数、複数マッチキー、名寄せ精度」


・入り口で制御する
・フォームは項目数増やせば減る
・メール署名もデータ化してたりする
・データドリブンの活動による効果
 …ホワイトスペース抽出、属性付与+名寄せ、情報更新


データ活用
・経営陣への経営レポート
・営業活用
・ランドスケイプさんはエロクアマルケト両方利用。クライアントのための実験と
 運用上ベストかどうかを見るため


3.QA

Q1:教育のための音声解析はまだ難しいときいた。ぶっちゃけ機能してる?
A1:Miitel実験中。話してる時間の評価、という軸が一つ。トークのかぶりがないか、という軸が一つ。
  教育の観点だと、先輩のトーク内容を音声データとしてあとから聞ける環境を用意したかった。
  音声解析はセルフコーチングに使っている。
  トークタイムの長さは大事。相手に話をさせたほうがトークタイムが伸びる。


Q2:各社さんSDR/BDRの比率はどれぐらいですか?反響型と新規開拓型。プルとプッシュ。
A2:tablearu:SDR
  ランドスケイプさんフード系はSDR比率高い7割くらい。
  インフォマートさんBDRのほうが多い。アルバイト派遣の7名はBDR。正社員のうち2名はSDR。
  BANTを聞いて営業にわたすか否か


Q3:データ解析担当の評価はどうする?
A3:tableauさんは全員解析担当。データ分析力とデータを伝えるチカラ。
  費用対効果は「データから導かれたアクションの成果」によって測られる
  社内の分析のプロっぽい人に質問すると、答えてくれたりもする。

Q4:IS担当の達成感醸成が難しい。
A4:数字よりも日々のコミュニケーション、1on1みたいな部分かも
  数字云々だけでない。
  営業やってどうなったかのフィードバックとか。
  日々感謝を伝えるとか


Q5:費用について、社内説得のために短期的な成果にどれくらい寄与しますか?
A5:MAとかツールの業者さん言うところの、3ヶ月、6ヶ月、1年等、
  長い目で見ないと効果は出ない
  社内啓蒙活動も必要。
  費用対効果だけで終わり、ではない。事例を用いて内容を理解してもらう必要あり。
  いきなり大きなゴールを求めず、小さいところから。

Inside Sales Conference 2019 Session A-2 国産MAツールベンダー競合3社が語る!成果を出すインサイドセールスの仕組みとは? #iscon2019

Mtameたなかじろうさん
SATORI とよかわりゅうこさん
シャノンむらおよしひささん


モデレーターtoBeM小池さん


MAツール提供社自身に聞く


1.自社自身がどのようにMA、ISに取り組んでるか
2.各社がどのようなサービスを提供できるか

自己紹介

モデレーターtoBeM小池さん

・toBe Marketing
 MA導入。MA最強の導入手法の著者
 マーケ、セールスの支援
 社員100名
 導入実績1137社
 MA、SFA、コンテンツの支援もします

Mtame田中次郎さん

スターティアホールディングスの子会社。
3つの柱
・コンテンツ制作(WEB、ライティング、広告)
コンサルティング(マーケ、広告、MA、)
マーケティングツール(Bownow、CMS、電子ブック作成、AR作成ツール)


出自
インサイドセールス立ち上げ、マーケも、営業企画もやってる
セミナーもやってます

SATORI とよかわりゅうこさん

社内のリードを無駄にしない!
450社が利用している
BtoBが多い、Cも一部
3年連続150%成長
自分たちでもSATORIを使っている
ゴールは「商談」
MAで年間2000商談創出を仕組み化

シャノンむらおよしひささん

2000年創業。12年目。
19年間ずっとマーケティング支援をするシステムを作り続けてる。
ずっとマーケを支援しています
150名くらい。
メインのところは
シャノンのマーケティングプラットフォーム
・特徴:デジタルとアナログを組み合わせる
・マーケはマーケとISに分かれていて、
 ISは1to1マーケティングをする機能
・ISグループ3年。当初は3人。今は8人(マーケ3、IS4、リーダー1)


3人とも会社が小さいころからやっている

自社自身が何をしてるか

田中さん

・・・の前に、最近相談を受けることが増えている
ISの役割と3つのモデル
・リードフォロー、アポイント、クロージングの3つ
 分業、混合、独立の3モデルがあるよね。


マーケ
→SDR(反響対応)
→BDR(これから接点を作る)
  →OS、FS

田中さん

リード獲得、リードナーチャリング
SDR、BDR、セールスはオンライン(ベルフェイス)とフィールド


アポイント獲得
・SDR(無料デモ)→アツイ反響リードに対してフォローコール。


リードフォロー
・ポテンシャル高めで検討レベルが低いリードへアプローチ


ステータス(検討レベル:行動起点…MA)とポテンシャル(顧客条件:属性)


リードが増えてる要因
・オウンドメディア3年くらい。日々マーケ情報を上げてる。
・中間コンバージョン:ホワイトペーパー20~30

シャノンむらおさん

ISに必要なしくみ3つ
・目標達成:行動/結果のKPI、アポ、商談、受注を見る。週次ミーティングと予実対応
・チームワーク:施策・ターゲット・結果の見える化、部門横断した見える化、称賛し合う
・自己成長:仮説を実現できるターゲティング、検証・分析できるデータ管理、マルチチャネルフォロー


「どういう人に電話をかけるのか」というのを共有する。
ISだからって電話だけじゃなくてメールもDMも送るし、手書きの手紙も


「1年以内に展示会に来て、セミナーも来てる、とか、複雑な顧客行動から分析。」
営業連携やアポの質も見る
「初訪ロスト」をISからののパス後に見ている


IS個人ごと、営業個人ごとに処方ロストを見ている


立ち上げ時に意識したこととか評価とかどうしてますか?
・立ち上げは自分と新卒の二人。だったので、行動のKPIにした。
 何件電話、応答?はじめはとにかくインバウンドを増やした。
 そこから商談が出てくると、KPI商談数を加えて
 いまはそれに加えて契約も見ている

SATORI豊川さん

最も進んだマーケティング実践企業で有り続ける。
45名。
8割マーケティング営業部
・マーケ:KPIリード獲得、商談
・セールス:商談、獲得
・CS:解約防止
今はマーケとセールスの間にIS:商談


ISは今7、8名 マーケと連携
・過去実績がある人
・週2の2名もいて、そちらは特定顧客コール
・自分たちでSATORI使ってセミナーやイベントに誘導
・資料DL用のレポートを作って電話のトリガーにしてたり


ちょっと前までIS1名マーケ2名
リーダー同士がちゃんと会話している


組織について

SATORIさん
ISがどこかの下にいるのと、独立部門と、という観点だと?
最初はマーケ内のISだったが、他の作業と兼務だとできなくなってしまう
→IS専業を一人作って、話しながらやった


マーケとISと営業はリズムが違うよね


シャノンさんは?
組織によって違うと思うけど、
FSのの責任者がISやろうとすると外に出ちゃうから見れない
マーケ責任者がIS責任者のほうが見えていい


Mtame組織
田中さんが「ISやりたいです」と言ってやりはじめた。
FSのイイ人を入れて
社内仲がいいので、「あいつのために案件取ってやる」というのがあってよい。

MAツールがあるからできるISの取り組み、どうでしょう

むらおさん
MAツールならではでいうと、
スコアリングを架電条件ではなく、優先順位付けに使用している。
セミナー参加してサイトに来た人を優先順位付けする」


たなかさん
リストとリソースのコントロールにMAを使っている
・ISリソースが少ない場合はSDR(反響型)が検討レベルの高いリードから対応
・リソースが多い場合はBDRをガンガンにやる
・MAありきでCVを設計したwebサイトを作る
 「料金ページを見た人対応のA君」とか
・個人情報しかわからない状態でアウトバウンドコールをしない


こいけさん
・web行動把握後だとアポ率変わる


とよかわさん
・セグメント3分類
 料金表、事例、他社との比較を180日以内に見た人が松
・契約前に意識するコンテンツがキラーコンテンツ
 比較表、契約の流れなどもキラーコンテンツの一種
 サポート、保守メンテナンスを見ている人は契約を意識している
 他社比較コンテンツがアツイ


小池さん
・まだクッキーついてないときに、紐付け数をKPIにしているとこもあるよね


豊川さん
・コールNGの場合の対応は?
 →仕組み化してます。
  資料DL→架電結果:不在→MA発火!かわりにメールを始める
  結果、その人からメールやアポの連絡が来る
  コールNGだからって、悪い印象があるわけじゃないよ
  3回コールしたらメールに切り替えしたりもする
  コールNGでも受注できたりする(月2件)

各社のツールがどのように顧客に生きるか、外資系ベンダーとのちがい

SATORIの特徴

・圧倒的にリストが増える
・匿名顧客のクッキーからアプローチできる仕組みがある
・UU100%のうち、97%は匿名のまま
 →この97%にアプローチできるツールです
・年14万リード増やすのが目的なので、オフラインのリード獲得も大事に

BowNowの特徴

・リストアプローチ業務の最適化
・コンテンツ作成しつつ
 STEP1ホットリード活用と商談化→STEP2ナーチャリング活動強化→STEP3自動化による生産性向上


・企業条件、何を何回アクションしたか、アツイページを閲覧したか、
 みたいなことから
 リードステータスをわかりやすくセグメント
 アプローチしやすくする
・めんどうな設定をテンプレ化してある
・どういう目標をいつまでにやりましょう、というCS活動をしている(有料)
・CSは基本無料!
 有料で更に入り込んでコンサルするプランを持っている
 (ご本人より訂正依頼あり。スイマセン!)

シャノンさんの特徴

・デジタル・アナログの連携。
・シナリオに「DMを飛ばす」というのを組み込めたり
・企業情報を活用したマーケティングが可能。
・リードないけど企業ベースで認知拡大施策を見える化できたり

国産だからできることは?

・むらおさん:ユーザの声を直接製品に活かせる

QA

Q1:リード創出件数を木法にすると受注率が下がり、売上貢献を目標にするとリードが減る
  このバランスどう取ってますか?
A1:豊川さん:リードを取ってそこから受注に至る、まで、たしかにリードが増えれば契約も増えるかと思いきや、
  けっこうきびしい。リソース持ってかれるし。そのためにリードの転換率も抑えようとしている。
  「どこを手厚く取りに行くのか」が大事。
  施策ごとにも「この施策ならこう」といったように個別KPIも持つようにし始めた
  展示会なら転換率1桁→10%超えをしよう!とか。


  田中さん:チャネルごと、中間CVごとに数字を持って管理してる
  結果FSの空き具合によっても案件のレベルを変えるようにしている
  「軽くても案件ほしいか、重い案件だけほしいか」


  村尾さん
  The Modelに沿って見ている
  リードからの転換率。商談契約率。
  それぞれを決めてやっていくしかない。
  SFDCさんは両方追っている


Q2:アノニマスにどうアプローチするの?
A2:ブースに来てください


Q3:リード数に対してISの人数が多い、MAも導入している。そんな場合はどうやる?
A3:むらおさん長期フォローで半年以内にアツイリード何件作る、というイメージだとやりやすいのでは
  アウトバウンドに近いところの優先順位とか。


  田中さん:下手なことしてエンゲージメント下げるのは良くない
  SDR、BDRにどう割り振るか


Inside Sales Conference 2019基調講演memo #iscon2019

2019/6/5 inside sales conference 2019 produced by future of work #iscon2019

■1.基調講演

これからの成長戦略
アドビMarketo部おぜきたかしさん
SFDC執行役員インサイド本部いとうやすしさん


おぜきさん

NECDELLインサイド、オンラインマーケ→SFDCインサイド立ち上げ→マルケト


・新入社員が入ったらいとうさんの横につけていたほど
・「世の中に存在するまだ有名ではないが素晴らしいサービス日本に広めたい」
・少しでも多くの学び、気付き、モチベート


世界を旅するあなた、ある国の町外れを歩いていると一人のISがいた、私はなにをしてるか聞いた
・1人目:私は電話をかけてるんだ
・2人目:私は商談を作っているんだ。美しいヒアリング。おれはナンバーワンのISになるんだ
・3人目:なんと言ったでしょう


セッションのテーマTOGETHER Achieving high performance by aligning the revenue engine
(sirius decisions 2019 summit のメインテーマだった言葉)


最初に
Aligning the revenue engine


何?というと、revenue engineでググってね
・medium内の図とか
・The modelのレベニューエンジンの絵とか
どちらもレベニューエンジンの「一つの形」


マーケティング部門、アライメント取れてないね
部分最適ではなく全体最適を。


アライメントを取りながら、高い成果を出すには


「ハイパフォーマンス」というのは1部門ではなく、会社全体の各部門が連動して成り立つ。


「システム思考のインサイドセールス」
・システム(思考)とは
・システムは部分の総和以上のもの
・要素、相互のつながり、目的の3つからなる
・対局の流れをつかみ、部分を改善する
・野球チームとか、蛇口とバスタブと下水とか


書籍「世界はシステムで動く」を読もう

世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方

世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方


レリジエンス:弾力性:方針体制の変更、リードフローの変化、競合への対応
自己組織化:個の成長、チームの専門家と細分化を通じた進化
ヒエラルキー:知見の体系化、ベストプラクティスのパーツ化


チェックボイント
・施策への抵抗
・低パフォーマンスへの漂流
エスカレート
・時間的遅れ
・ルールのすり抜け
・間違った目標の追求
・シナリオが現実的かどうかだけでなく、現実的なパターンに対応するか
 これならできるはず、ではなく、現実的にそうなるか、ということ


全体間を見ながらチームとしてアライメントを取って、
自部門だけでなく全体感を見ながら会社全体の成長に貢献すること。


インサイドセールスは大変。一日中電話、たいへん。
だからこそ、
「あなたが出会った3人目のISは、何をあなたに語ってくれただろうか」


SFDC伊藤さん
DELL→SFDC12年。インサイドセールス200人規模の運営。
1.インサイドセールスを取り巻く環境
2.SFDCのインサイドセールス組織


などなど見よう

1.インサイドセールスを取り巻く環境


7つのポイント(マクロミル500サンプルアンケート)
・企業の8割が労働力不足を感じている。
 5から7割が営業販売が不足していると感じている
・生産性アップも課題として認識している人が8割
・一番難しいのは新規見込み顧客の獲得で、5割が感じている。


それを埋めるためのソリューションが
インサイドセールス


5年で30倍に検索数が伸びてる
求人数も5年で2~3倍に増えてる


導入後の効果
・生産性、一人前になるまで、半年から1年未満が32%
 訪問営業は育つまで数年かかる
・38%の企業が新規獲得に効率的、と感じている


「セールスフォース ブログ」で検索してインサイドの記事を読もうね

2.SFDCのインサイドセールス組織

THE MOEDL
マーケ、IS、FS、CS
レーニング、アライアンス、ストラテジー(戦略立案)、リクルーティング(採用)


SFDCではISをセールスディベロップメントと呼ぶ
・新規案件の創出
・人材の育成(将来の優秀な人材を育成。10部門に配属)
という2面でのディベロップメント


2007/11に5名でスタート。2019に200名。当初は売上に貢献できなかった。
創設→苦悩→成長、発展
あと数年で2000人増やしてタワーで仕事する


VISIONの明確化
V2MOM。チーム単位、個人単位で共有する。
Chatterで共有してる


伊藤さんの部門Insight sales
お客様の成功が優先事項。
そのためにお客様の立場でInsightを与えられるビジネスパーソンになる。
お客様の立場に立つ。
市場を知り、お客様のサービスを知る


成長環境の整備
コンピテンシー(能力)とアセスメント(評価)・・・6sense
・外勤営業と同じように自分の領域を持つ
・数値で成長が見えるようにする
・お客様や部門から信頼されるためには?


・ホワイトボーディング、あるべき姿、Action
 「こうあるべき論」と「こうなってはいけない論」を織り交ぜて、
 理想の姿を認識した


毎四半期マネージャーとIS間で合意


レーニングとアセスメント
30,60,90日で「覚えてほしいこと」を誘導。
経験に対するトレーニング。
「再現性の高い組織」


インサイトセールスユニバーシティ(ISU)
必修科目と選択科目。
だいたい2~3年で異動。


研修の体系化をはじめた課題は
マネージャーごとに異なることを教えるとばらつきがあるので、
カリキュラムを決めた


1on1で一人ひとりの社員にコミットする
1.エンゲージメント
2.生産性
3.心理的安全性


気をつけること
・より効果的にするには:頻度、自己開示、FB
・注意すべきこと:定期的に行う、キャンセルしない、MTGの主役を誤らない(7:3で部下が話す)


アライメント。営業部門との関係強化
共通のゴールに向けた責任範囲の明確化
ISの貢献度は全体の売上を見ていくことで上がる


ISとFSの間で組織のねじれが無いように調整


まとめ
VISION明確化
・成長できる環境の整備
・営業部門との関係強化



Q1:人員について
A1:20人位のマネージャーがいろいろネタを持っている。営業とISがどう向き合うのが正しいか。
  しっかり教えられるメンター的な人もいる。
  みんなのネタをあわせてISU


Q2:ISからFSにチェンジするときの指標は?
A2:半年毎に変えてる。売上と貢献??(メモ取れず)

趣味のシェアリングエコノミー探訪。の話。あるいは滅ぶ/滅ばないカテゴリ探しの終わりなき旅。

シェアリングエコノミー

いや、私ほら仕事で貸し会議室とか月極駐車場とかに関わるじゃないですかー関わるんですよー。
んで、そのどっちもご多分に漏れず「シェアリングエコノミーの脅威」みたいなものにさらされてるんです―こわーい。
どちらも「場所をシェアするサービス」なので。


ということで、「海外のそんなんってどんなんなってんの?」っつって
Googleでぐぐっとググってみるじゃないですか。
そうすると出るわ出るわいろんなサイトやアプリが。


んで、
The most popular ideas in the sharing economy | JustPark
っていうwebページにまとまってたので、
見てみたんです。
2015年にはもうtwitterでシェアされてたので、
かれこれ4年前くらいのサイトがまとめられている。


残ってるサイトもたくさんあるんだけど、
404Errorとか、ドメイン買い取られてまったく別サイトになっちゃってるやつとか、
見ただけで「ウイルスの脅威にさらされています」ってウイルスソフトの警告が出るやつとかいろいろ。
こわーい。


さて、そんなリストを上から順番に見てみた結果、
どのくらいのサイトが残っていたか、という話と、
一番下に「なんで絶滅したのか、なんで繁栄したのか」みたいな
考察を載せようと思います。

シェアリングエコノミー各カテゴリーにおけるご存命率

個人間でお金を貸してくれるサービス(I can lend you some money)
→そこそこ残ってる。っていうか元々ものすごい多い


家事を手伝ってくれるサービス(I can help you with your chores)
→3分の1くらい残ってる。


車を貸し借りできるサービス(You can borrow my car)
→3分の2くらい残ってる


ビジネス用のお金を貸してくれるサービス(I can lend you money for your business)
→3分の1くらい残ってる


部屋を貸してくれるサービス(You can stay in my spare room)
Airbnbだけかと思ったら3分の1くらいは残ってる


個人間でいらないものの取引(You can buy stuff I no longer need)
→2割残くらい。Craiglistは相変わらず元気。


なにかのスキルを教える系(I can teach you some skills)
→かなり減ってる。1割残りくらい??
 でも新しいのも多数ありそう


地元を案内してあげる系(I can show you around town)
→半分から3分の2くらい残ってる。


荷物を送ってあげる系(I can deliver your parcel)
→3分の1から半分くらい残ってる


いっしょにドライブ系(We can drive somewhere together)
→7割がた残ってる。


近所の人からモノ借りる系(You can borrow stuff you don't want to buy)
→3割残くらいかな。けっこうなくなってる。


空きスペースを駐車場として貸してくれる(You can borrow stuff you don't want to buy)
→半分残くらい


ボートの貸し借りサービス(You can borrow my boat)
→9割残ってる


家を訪ねてごはん食べる系(Come have dinner at my house)
→2割残


家にごはんを作りに来てくれる系(I can cook you dinner)
→2割残


いらないものを物々交換(We can swap stuff we no longer need)
→8割残ってる


いらない服を個人間売買(You can buy my clothes)
→6割残りくらい


大学の勉強を助けてくれる(I can help you with your college subject)
→7割残


ひっこしのお手伝い(I can help you move house)
→8割残。なんとなくわかるなー


ビジネスのアドバイスをしてもらえる(I can help you with some business advice)
→半分残くらい。


ドッグシッターしてくれる(I can look after your dog)
→7割残くらいかな


車に乗せてもらえる(I can give you a lift)
→6割残。ていうかUberLyft以外も生き残ってるのね。


家を一時的に交換するサービス(You can stay at my house and I'll stay at yours)
→意外と8割残。


プロジェクトにお金出してもらえる(I can fund your project)
→全残り!kickstarterもINDIEGOGOも2015くらいにはもうあったのね


コワーキングとか事務所の間借りとか(You can work from a spare desk in my office)
→9割残。WEWORKも2015年にはもうあった。


デザイナーものの服を個人間貸し借り(You can borrow my designer clothes)
→9割残。「いらない服の売買」と似てるのに


旅行者に買い物してもらう(I can buy something for you next time I go abroad)
→2割残くらい


自転車の貸し借りサービス(You can borrow my bicycle)
→2割残くらい


荷物の個人間お預けお預かり(You can store your stuff at my place)
→6割残くらい


うちのスペースで仕事していいよ(You can work from my living room)
→7割残くらい


食べ物をレストランから届けてくれる(I can pick up your food shopping)
→1割残。今ならUberEatsだろうけど、当時はまだないみたい


服の交換(We can swap some clothes)
→4割残


家の掃除をしてくれる(I can clean your house)
→6割残


服を選んでくれる(I can help you choose what to wear)
→2割残だけど、サービス内容が違くなってるような…


芝生を刈ってくれる(I can mow your lawn)
→6割残。自動草刈り機とシェアリングエコノミーの勝負か…


海外送金サービス(You can buy currency)
→8割残


車の個人間売買(You can buy my car)
→1サイト残


なんかしらお手伝いサービス(I can offer you some services)
→10割残!意外とトラブル少ないのか?


家庭用品貸し借り系(You can borrow my household items)
→いっこもなくなってる


この辺になると1カテゴリに4サイトとかしかないので、
このへんで。

考察。あるいは進化論的な絶滅/繁栄っぽい話

・プチ富裕層っぽいのは滅びにくい(ボートとか)
・自転車とかカメラとか、愛着強そうなものはイマイチなのかも
・場所貸しはやはりアリだね
UBERLyft的なやつはやはり強いね
・どっちかっていうと「尖ったカテゴリ」のほうがいいのね、
 「服」ではなく「デザイナーズブランドの服」の方が強い
・お金貸し借りとか送金とかはシンプルだし強め
・ご近所お手伝い系はふつうに使われるけど、たぶん国や地域によって異なる
・スキルを教えてあげる系は意外と弱い


んー、こう見てるともしかして
「お金ある人が嗜好品っぽい使い方をするもの」と
「今までプロに払っていたお金を素人に払っても結果が変わらないもの」が強いのかな。
逆に
「今までもお金を使っていなかったけど
 ITの力でどうこうする」というのは弱いっぽい。


例えば芝生刈るのはいままでも自分でやるか業者に頼んでたのを
人にやってもらって、自分の時給がいくら位でという計算がしやすい。
もちろん、移動とか宿泊みたいな、今も誰かにお金を払ってるものは、
そのお金の出し先が変わるだけだから成立しやすい。
タクシーとUBERとかホテルとAirbnbみたいな話だよね。


でも「個人的に似合う服を選んであげるよ」というのは、
たぶん今まで使ったことがある人が少ないサービスだから、
社会全体でキープされてる予算が少なくて、流行らなかったんじゃないかなー、とも思う。
(もちろん「いや、服買ってるんだからその金あるだろうよ」という意見もあろうけども…)


あと、大事なことだけど
「過去に滅んだからニーズがないのか」っていうとたぶんそんなことないんだね。

余談。マダガスカルのもう一回進化しちゃった鳥の話

一度は絶滅し、再び進化してよみがえった鳥 | ギズモード・ジャパン
という話を聞いたんだけど、
生き物の進化ってほんとすごいよね。


「島が隆起→飛べる鳥が飛んでくる→安全だから飛べないように進化してしまう→島が水没→絶滅
 →再び島が隆起→飛べる鳥が飛んでくる→安全だから飛べないように進化してしまう→…」
みたいな、なんか手塚治虫まんがでありそうな話。


鳥の場合は意図があって進化したわけではないけど、
webサイトも滅んじゃうのは滅んじゃうんだよね。
そのサイトが良いか悪いかには実はあんまり関係なく。
運命みたいなもんがあるよねー。