「自動車は自動か」というような話なんですよ。
マーケティングオートメーションツール（以下「MAツール」）は自動かっていう話は。
〜あらすじ〜
「…とすると、自動でメルマガを作って送ってくれる仕組みじゃないんですね？」
「…要するに、顧客を自動でイイ感じにセグメント分けして、コールスタッフに勝手に割り振ったりはできないの？」
という質問を勉強会の最中にもらい、
おれの背中に冷たい汗が一筋伝った。
質問してきたのは、
片や元経営者で大手企業にも様々な人脈を持つ人物。
片や現役経営者である業界の神と呼ばれる人々とも対等に語り合える人物。
まあ、どんな答えをしても命を失うわけじゃないし、
有料の勉強会じゃないし、
気楽に答えよう。 と思ったおれはこう答えた
「良い質問ですね！
それは今はできないけど5年とか10年するとできるようになるんじゃないでしょうか
そういう仕組みを作るための『設定』ができるツールなんですよ、現時点でのMAツールは。」
(c)池上彰さんである。
とりあえずの回答としてはまあこれでいいだろう。
相手のがっかりしょぼぼん顔を見ながら、
いつか誰かが同じようなことを言っていたのを思い出した。
自動車って自動？
突然ですが、
自動車って自動？
ねえ、自動車って自動！？
1880年代のドイツではきっとね
「Automobilって全然オートじゃねーじゃーん。
これぜんぜん馬車のほうがイケてない？
障害物があれば避けるしさ、
進めなければ止まるし、
なによりカワイイじゃん。」
って言ってたと思うんだよ。
なんかもう馬車から馬を外してエンジン付けたみたいな
クソ重いやつを見てさ。
でもね、そこから時間はかかってますけども、
とりあえずエンジンかけるのに┏┛みたいな棒を使わなくて良くなってるし、
パワステついてるからハンドルきるのも楽になったし、
燃料の噴射も電子制御でイイ感じだし、
燃費も下がったし、ナビも付いて地図を見ることも減ったし、
ほら、前の車にぶつからなくなってるし。
空調だってステレオだってついたじゃん。
もうこれ自動って言っても良くない？だめ？だめか…。
百数十年経ってこれなんだから、
自動マーケティングツールが自分でメール作んなくたっていいじゃん。ね？
アメリカでMAツールが生まれてまだ十数年とかなんだしさ。
こどもだったらまだ小学生ですよ。
あるいれは、そっちの「自動」がほしい人ははとバスに乗ると、
イイ感じのところに連れて行ってくれるかもしれない。
それか、あと５年とか１０年とか待つときっと、
ナイト２０００が「はい、マイケル」っつって君を迎えに来てくれる。
誤解なんですよ誤解。
「自動」っていう言葉、
「Automation」っていう言葉を使ったことにすでに無理があった。
全自動洗濯機は自分で脱ぎ散らかした洗濯物を集めてくれないし、
自動食器洗い機は皿を食器棚にしまってくれない。
でもこの先…
でもね、この先は人工知能の時代じゃないっすか。
SalesforceはEinstein をプラットフォームに組み込んでるし、
IBMのワトソンはクイズ王に勝っちゃうし、
マーク・ザッカーバーグのJarvisはモーガン・フリーマンの声でNickelbackをディスるし。
だから、そのうちほぼ自動でマーケティングできるようになると思うんだよ。
そうなったら自動アウトバウンドコールセンターがコールしたり、
自動メ―ル送信マシンが完全にカスタマイズされたone to oneメールを送るだろうし、
車に「イイ感じのところまで」って言ったら湘南あたりに連れて行ってくれるかもしれない。
以上、このところ、なんだかんだ月に数回人前でMAツールの話をしているので、
その時に思ったことのメモとして書いておきます。
この質問されるとちょっと悔しいと感じちゃうあたりが、Pardot愛。
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