うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

リファラル採用ってものをなんか捉え間違ってたなー、と思いましたんや。と言う話。

株式会社MyReferという、リファラル採用関連のデータを管理するサービスを提供してる会社に行って、
リファラル採用についてお勉強させていただきました。
(公式サイトを見ると「リファラル採用活性化サービス」と書いてあります。)


うん、おれ、人事じゃないんだけどね。
でもすげー勉強になった感のある日だったのよ。

リファラル採用に関するかんちがい

リファラル採用ってなんか
・知り合いや友人と話をして、誰か採用できたら◯◯万円!
・人事担当との食事会をセッティングできたら飲み代無料!
みたいな、
「採用は手間がかかって大変だし、採用サイトはお金かかるじゃん?
 YOUたちにマネーやるから誰かカミンジョイナスさせちゃってよ!」
みたいな話だと思ってたんですよ。


でもね、違った。
かんちがいしておりました。
どのあたりがかんちがいかというと
まず「ゴールのかんちがい」



ゴールのかんちがい

「人を雇うこと」がゴールだと思ってたのが勘違いでした。


なんのためにやるかと言うと
「人を雇うため」と
「イイ会社にしていくため」なんだね。
以下、なんのためにやるのか?という解説です。


あ、ここまで読んで「んなもんわぁとるわダァホー」というひとは、
この先を読む必要はありません。

会社に関して納得できている新人さんを雇うため

会社のことを好きになってくれる社員、
増やしたいじゃないですか。
会社のことが好きな社員ばっかりいたら、
生産性が上がって、離職率が下がりますよね。


社員に「会社をもっと愛してよ!」と叫んでも、
心は離れてゆくばかり、じゃあどうしましょう、というと…

社員の会社に対する理解を一歩深めてもらう

人に「何やってる会社なの?」って聞かれたときに
「うちの会社はこんな会社ですよー」と、ちゃんと説明できないと、
知人友人に声をかけて入社してもらえないんですよね。


自分がいる部署だけじゃなく、会社全体に対する理解が深まるんです。
「全社員が人事担当」みたいな会社さんの事例も教えてもらいました。
なるほど、それならたしかに会社に対する理解が深い。

紹介した社員がもらうのは「お金」だけでなく「感謝」と「称賛」も

「木本さんが紹介してくれた森本さんが入社してくれました。はい、〇〇万円」
で終わりじゃなかったんです。
ふだん距離がある人からも、感謝の言葉をかけやすくなるんです。


普段話もしないようなえらいさんとか他部署の部長さんとかから
リファラル採用してくれたんだって?ありがとう!」
みたいなことを言われるんですよ。


かつ「あの人のようにみんなもがんばって」って言われたりする。
実はなかなか無い「部署や立場を超えて褒める機会」を作れるんですね。

入社したほうじゃなくて、紹介した方の社員のやる気も上がる

会社に対する理解が深まって、称賛と感謝されるとどうなるでしょう。
しかも自分が動いて入社してもらった人が会社にいる状態です。
紹介した人のやる気がちょっと増すんですね。
そうすると、会社のことが好きな社員が増える。


そうすると、会社が獲得する
「理解が深くてやる気のある社員」が
リファラル採用で2人増えるんですね。
会社全体で見ると、
離職率が下がり、生産性が上がる。
(うまくサイクルを回せれば、の話ですので、
 「やったけどいい会社にならないよ!」って怒らないでね。)


他にもこんな勘違いもありました…

「なにかの理由で仕事を探してる人に対してするものだろう」と思ってた

ここは正直「あっ!」って感じでした。
直近で近々でイマイマで転職を考えてないですよ、
という人にも、
アプローチしちゃっていいんです。


もちろん、それですぐに転職する人が見つかるわけではないけどね。
でも、よその会社でバリバリやる気を持って働いてる人が来てくれるの、
実現したらうれしいじゃないっすか。

全員が一人ずつ紹介するようなものではない

ここもなんか勘違いでした。
たぶん、2:6:2くらいの割合で、
2:リファラル採用に対するやる気がある人々。どんどん声をかけたい
6:フラットな人々。機会があれば声をかけたい
2:リファラル採用に対しネガティブな人々
って区分になるのよ、と。
ああ、わかるー。


んで、いいなー、と思うのが、
リファラル採用のサイクルがうまく回ると、
やる気ある人が増える、というところですね。
そりゃ会社の雰囲気も変わりますわね。

リファラル採用のためになにを作るか、の話

とりあえず「リファラル採用に関する制度」を作りますよね。
当たり前ですが。
ごはん行っていいよーとか、
〇〇万円あげるよーとか、
ポイント制にして何ポイントでハワイ旅行!みたいなやつ。


で、大事なのはその後、
ありがちなのが制度を作ってアナウンスしてそれで終わりにしてしまう。
たまーに、誰かしらが言ってやっと思い出す。
「ああ、なんかお金がもらえるやつだよね。金額?しらない。」
みたいな。


制度を作れば人が来る、ということじゃないんですよ。
「制度を作るのがスタートで、
 それを周知し続けてみんなに思い出してもらう」
のが大事。


しかも、毎回同じ内容とか雑な感じじゃなくて、
ちゃんと違う確度から、新しいことを伝えつつ、
リファラル採用が回るようにしないといけない。


おお!B2Bマーケティングみたいな話だよね!!!
そうなんですよー。
相手は人間じゃないですか。
にんげんだもの。興味ないものは見ないんですよ。


みんなが興味を持っていることにつながる話を伝えないといけない。
とかいいつつ、会社によっては超トップダウンで、
「社員全員が採用のための会社説明できるようにする研修」
とかもしてるらしい。
む、それはそれでアリですよね。

上手にやるとなにが作られるか、の話

なんとなくわかると思いますが、
作られるのは「前よりも人数が多い組織」じゃなくて、
「前よりも人数が多くて、やる気がある社員が多くなって、
 離職率が下がって、生産性が高くて、心理的安全性が高い組織。」
ですよ。
いいですよね。
よくないですか?

余談

とてもバカっぽい表現で申し訳ないんですが、
あんまり興味なかったので、この分野での私はバカでした。
でも、以前Pardotユーザ会(書いてる時点での次回は2019/2/20)でご登壇いただいた細田さんからのお知らせメールが来て、
「行ってみよかなー」と思って行ってみたんです。


ツールの営業されるのかなー、と思ったら、
超大事なことを教えていただけた。
一歩踏み出してみてよかったよ。


これね。
この記事読むだけじゃなくて、
現場で聞いてメモを取ると、心底身にしみるのよ。
現場で聞くというインプットと、メモとってここにこうして書くというアウトプット。
あとなんかの朝礼だかで話もした。記憶定着〜。