うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

AIOことArtificial Intelligent Optimazationの話。あるいはAIが選挙の候補者についてまともに要約する時代が終わりを迎える話。

AIO、してる?


AIOはSEO検索エンジン対策最適化)に続いてWebマーケティング業界で使われ始めた言葉ですね。
Artificial Intelligent Optimazation。
人工知能(っていうか生成AI)に対する最適化、くらいの意味。


ほら、Google検索でさ、たとえば「COBOL」って検索すると「AIの要約」っていうのが検索結果よりも広告よりも一番上に出てきて、わかりやすく説明してくれるじゃん。
んで、これの「もっと見る」を開くと、どこのサイトが出典なのか、とかの説明も読めるんだよね。
これ、AIOね。
自分とこのサイトに誘導するやつ。


ただ、今までのAIOって結局SEOの延長線上にあるものだったんですよ。
SEOは検索結果の1ページ目の1番上、一丁目一番地に自分のとこのサイトを出すために研究され実践されてきたメソッド。
Googleを見ている人を自社コンテンツに誘導するための施策」だった。
SEOって結局は「Google対策」だったんですよね。


で、ここからはそれとは別な話というか、大きくは同じ話なんだけど。
「2025/4/13の日野市長選挙に出馬している3候補について、バックグラウンドや政党や政策に対する方針や考え方を教えて」
という問いを、今日私は複数の生成AIに投げたんですよ。
GPT-4、Gemini 2.0とGemini Deep Research、Perplexity、Grok、Claude。
各自それぞれに回答を返してくれて、とても参考になったりまったく参考にならなかったりした(3人の候補の一人として、退任する現市長を入れてるAIもいた)。



だってさ、選挙に立候補してる各候補の支持母体調べたり、自治体の諸問題に対してどうしようとしてるかとかってめんどうじゃない。
だったら、要約と文章生成に優れた生成AI様に聞こうと思うのは普通のことでしょ。


で、これ、見えるかしら


数十秒で生成AIが教えてくれたことを意気揚々と見ていた。
なんて便利なんだろう、と。思っていた。


最初は。


ああ、便利だなー、これからのAIネイティブな世代はこれを普通にやるんだろうな、と思った。
で、いずれは各生成AIがブレの少ない回答を返すんだろうな、と思いつつ、あれ?しばらくの間はこれちょっと怖くないか?と思った。


なにが怖いって「AIが要約/分析するためのデータの元に、各候補者や各支持団体や各支持政党(あるいは一見そうは見えないが実はそれら)が作ったものも含まれる」ってことですよ。


某国大統領が選挙の時にフェイクのコンテンツも作ったのではー?的な話もあったけど、それ以上の戦いが今後の選挙では行われるよね。
AIが要約に使いたくなるような「(AIから見て)価値のあるコンテンツ」「(AIから見て)ユーザーが見るべきコンテンツ」みたいなものが取りざたされるし、そうじゃないものは無視される(っていうか目にも止まらない)。


人が指示して生成AIに作らせた選挙用のコンテンツを、
生成AIで要約した人が見て判断しようとしている。
だんだんわけわかんなくなりそう。


皆さん、ぜひお住まいの地域で選挙がある際に生成AIに各候補者の支持母体や諸問題に対する姿勢を要約させてみてほしい。
で、その結果表示されるテキストや、各候補者が自身のために作ったコンテンツや、自分以外の候補者を蹴落とすようなコンテンツがないかを確認してほしい。


あ、上記を踏まえた上で「なんだかわかんないから選挙に行かない!」っていうのはナシね。
選挙権がある限りは投票しましょうね