うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

火星の学校に行ってきた話。あるいはコミュニティマーケティングの勘どころを勉強してきた話。

先日開催された「火星の学校」という勉強会に参加してきました。
テーマは「実践企業に学ぶ!注目のコミュニティマーケティングの基本」で、
講師はチャットツールのtypetalkや、
プロジェクト管理ツールのbacklogなんかを開発/運営している
株式会社nulab五十川慈さん。


これが発表内容も良かったし、
発表の進め方としても参考になるような、
イイ内容だったので、ここに書いておきます。

講師:ヌーラボの五十川 慈さん

この日の講師はヌーラボの「PR&コミュニティてマネージャー」の、
五十川 慈さんでした。
backlogっていうプロジェクト管理&コラボレーションツールの
コミュニティである「JBUG」の運営をやってる人です。


もともと九州出身で、
某人材系ベンチャーで東京での社会人生活をスタートして、
その後うんたらかんたらで地元に戻ってから、
気づいたら東京に出張に来ている、という人。


途中で五十川さんが敬愛する、
AWSの「JAWS-UG」の小島英揮さんの話やそちらの引用なども交えつつ、
話が進んでいきました。


以下、手元のメモからの転記なので、
意訳もたぶん多めだけども、
そのうちご本人のSlideshare等あがるかもしれないので、
公式的にはそっち見てください。

つかそもそもコミュニティマーケティングってなんですの?

まずは用語の解説ですね。
「コミュニティマーケティング」を「コミュニティ」と「マーケティング」に分解して、
それぞれの意味を共有
→その後「コミュニティマーケティングとは」という話に入る。

コミュニティとは

「誰かと」「何かを」共有する集まり。

マーケティングとは

「売れる仕組みを作ること」
新市場作ったり、市場内でのシェアを拡大したり。

じゃあコミュニティマーケティングとは

コミュニティ活動による、顧客とシェアの拡大活動である!
(ここで会場に来ていたBacklogユーザーグループの人に申し訳なさそうにしてみる)

なんでそれやるの?

時代は変わった。
「ものが無い時代」からの
「無いものを作って売る時代」からの
「情報発信をして買ってもらう時代」を経て、今は
「情報を探してもらう時代」である、と。


探してもらうためには、
多様化するニーズに対応するコンテンツがあることと、
信頼できる人の「いいね」があることが大事です。


マスマーケティングだと
「聞いたことある」人は増やせるけど、
「自分ごと化」ができない。


コミュニティマーケティング
キャッシュアウトを抑えて
ターゲットの「自分ごと化」ができるような、
刺さる内容を作れるよ。
だからやるんだよ、と。

どうやるとうまくできるの?

まあ、「コミュニティを作って、いい感じに情報発信されたり、盛り上がるようにする」
ということに尽きるのだけど、
どんなふうにやったらいいのよ?と言いますと。

1.ファーストピンを選ぶ

ボーリングのファーストピンみたいな
「発言力があって、その人を倒すとうしろに並ぶピンも倒せる」
という人を選んで、その人に活躍してもらうんですって。


もともと重めのファンの人を運営側に近い位置に置く。
って、なんだか「アイドルのファン→親衛隊→気づいたら事務所社員」
の流れみたいですが、まあよくある話ですよね。


その人には活躍してもらわんといかん。
暗黒面に落ちて悪い人になっちゃうと、
愛が強い分えらいことしたりしますからね。


私もPardotのユーザ会の会長やってますけども、
どっかで登壇する度に「Pradot愛が強めです」って言ってるし。
「あ、おれファーストピンなんだ」と思いましたよね。

2.うまくいくパターンをつかむ

1.集まる、発信したくなる
2.継続した活動がある
3.ほっといてもコミュニティ活動が行われる
という集まりができると、
自然と成長していくよ、ということですね。


なんか、mixi全盛期の健全なコミュニティって
こんな感じだったよね。
趣味の集まりにしても、お店のファンとかにしても。

3.こんなコミュニティが良い、というツボを押さえる

A.勉強になる
 勉強して→拡散して→それが勉強になって…
 集まりに来ること自体がモチベーションになる


B.ビジネスメリットがある
 仕事上の付き合いができる人と会える場。
 というのは貴重だもんね。
 私がやってるPardotのユーザ会も各自勝手に集客してほしいし、
 登壇した人には宣伝もしてほしいと思ってます!


C.所属している自分に価値がでる
 「あ、あの例のあれの人ですか!」
 みたいな。
 なんか「Websig24/7の○○です」って言われると、
 うおっ!って感じてたアレだね。


D.人がいい感じ
 ここ大事。
 とにかく来る人達がいいから
 あつまってしまうようなコミュニティ。
 仲間感。

ここを意識しましょう!

1.コミュニティ運営が目的じゃないので、そこは間違えないで!
2.継続が大事!

どうやって?

SNS活用
・広報等によるメディア露出
・ファーストピンにスポットライトを当て、ロールモデルになってもらう
・既存ユーザを呼び込む
といったことをして
質的にも量的にも 伸ばして行く。


また、「コミュニティの健康診断」も大事。
継続性と行動数をウォッチ。
ここでいう行動数は、
イベントへの参加数や更新されるブログの記事数などなど


あと、いまどきハッシュタグを固定して、
なにかしら書いてもらうこと。
これはクローズドっぽいイベントだと難しいけども。

プレゼンの流れについて

コミュニティマーケティングとは関係ないけども、
この五十川さんのプレゼンは
「勉強会でのプレゼンの教科書」が書けそうなくらい、
イイ流れでした。


それぞれの用語の説明時に、
google画像検索で出てくる画像も交えるあたり、
すばらしくわかりやすい。
LTとかでやる人いるよね。
誰が考えたんだろう。わかりやすい。


説明のところではその道の権威の言葉を引用したり、
実体験したことを伝えて説得力を増してた。
リアルだからこそ響く。
で、「ああ、うちはそうじゃないな」というところは
ちゃんと意識できる作りのプレゼンだった。


ちなみに、次回の火星の学校は
火星の学校 - connpass
から確認できますよん。
また行きたいなー。


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