うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

Japan x Team 日本組織の未来を考える イノベーションを科学する.AtraeさんのPxTXというイベントに行ってきたよ。その6。 #PxTX

Japan x Team 日本組織の未来を考える

Atrae 新居さん
メルカリ 小泉さん
一橋大学 楠さん(進行)

楠さん 声めっちゃ渋いっすね→調整してます

新居さん wevox、greenなど。
働きがいのある会社第一位になり、取材も増えてきました。


小泉さん
メルカリとメルペイ。
今1800人くらいの会社になった。創業6年。
40カ国から社員が集まっている。


楠さん
日本組織とか、日本的な経営って、胡散臭い話だな、と思う
年功序列、終身雇用、みたいな話って、実際のところ高度成長期だけの話。
戦前は労働力の流動性が高かった。
三井三菱の事業会社のマネージメントは
アメリカ型よりもアメリカ的だった。


年功序列、終身雇用」はその形をくずしたイノベーションだった。
高度成長期にだけうまく機能した。
低コストかつ長期のキャリア設定がしやすかった。
今の時代とフィットがずれてしまった。


百年も続かないものは文化とは言わない。


高度成長期はみんな同じ方向を向いていたが、
今は向いている方向が全く違う。
「日本企業」というくくりが意味がない。
これが間違える原因の一つだと思う。


問題を立てる時に、間違えた認識をしやすいから気をつけないとね。


新居さん
「日本企業」って、製造業を中心とした前提で言ってるよね。
塀で囲って社員がその中にいれば、保証するよ。
そのかわり塀の中にいる限りはルールにしたがってね、と言われていた。
そうではなく、真ん中にフィロソフィーやビジョンを持った人がいて、そこに集まってるのが正しい組織と思う。


楠さん
「崩壊した」ではなく「元にもどった」だと思う。


小泉さん
高度経済成長期はそうでしたよね。
今は人材取り合いだし、グローバルの変化も早くなってる。
世界にあわせていくところに課題が出てきてるかと思う。


楠さん
メルカリは本当に世界を目線の先に置いてる。
6年で1800人。40カ国から社員が集まってる。
やってみた実感どうですか?


小泉さん
めちゃくちゃ難しい。
コミュニケーションとか課題多数。
アプリは手段。
グローバルで入った人は、SDGsみたいな社会問題の解決をしたい人もいる。


楠さん
言語化した旗を振らないといけない


新居さん
時価総額とかでは人は引き付けられない。
旗。大事


小泉さん
メルカリは国によってGoogleに採用で勝つ(インドとか)。
組織のサイズや、ビジョンとか。
また「リユース」に貢献している、という点も違う。


楠さん
働きやすい会社ランキングは信用できると思う


新居さん
WeVoxランキングも一位なんです。
でもそれだとうさんくさいから外部のランキング使った。
それでも一位になれた。


楠さん
会社のミッションやカルチャーは普遍的なもの。
好きな人にははまるが、金もらっても勘弁してほしい、
と言う人もいて、ミッションやカルチャーだと思う。
ブレイクするーは万人向きじゃないほうが生まれる。


新居さん
価値観に対する共感共鳴がスキルよりも優先。


小泉さん
バリュー3つを3つの評価で、人を9項目で定性評価。
バリューと結果で人事の評価。


楠さん
「誰が足が速いか」じゃなく、どういう人か。


小泉さん
経営者が変わっても評価がかわらない。
バリューの定義をしっかりしないと労働市場から支持されなくなってしまう。


楠さん
そのへんが日本企業のなかでも当たり前のことになってきた。
バリュー・ミッションが当たり障りのないものではあんまり会社として掲げるものではなくなる。
アトラエは人をとったあとの評価は?


新居さん
評価者と被評価者を分けたくない。
市場経済のように、貢献度合いに合わせて決まるようにしたい。
どの人が将来貢献するかはわからない。
360度評価で決める仕組みを作っている。


楠さん
組織がいい悪いというさいに、
レイヤーが違ってしまうことがある。


レイヤー
・会社/組織
・チーム/普段一緒に働く、相互依存関係のもの。
・個人


いい悪いはチームが把握してるのでは?


小泉さん
マネージャー数名が集まって、パフォーマンスを見ながら評価する。
それぞれのチームの動き、個人の動き。
マネージャー間で認識をあわせる。


楠さん
仕事のリアリティはチームの中にしかない。
良くない経営だと思ってても、いきいきしてるチームもあれば、
会社としては先進的でも、淀んだチームを内包していたり。


新居さん
我々もチームベースでやっている。
60名の会社なので、会社自体一つのチームとしてエンゲージメントしやすい。
高度成長期は先輩がなんでも知っていた。
今はクリエイティビティとか独創性がないとだめ。
そうなると全員が知恵を絞らないとだめ。


小泉さん
情報の流通が大事。
昔は上司が情報を持っていて、情報の非対称性があった。
現場で意思決定できなかった。


今はSlackで全チャンネルオープン。
誰がクリエイティビティを発揮できるかわからないから。


楠さん
かつてはパフォーマンスを発揮する要因の一つは、
レポーティングラインとか、情報流通だった。
でも情報技術が出てくると、コモディティ化する。誰でもできる。
組織全体からチームにうつった。


新居さん
野球型からサッカー型へ。
監督の指示を守るか、自分たちで流動的に動くか。
生物的組織。自律分散型組織。
どうやって一人ひとりがエンゲージメント高く本気で知恵を絞るか。
というのが今の壁だと思う。


小泉さん
サッカー型ほんとにそうだと思う。
グローバルのメンバーと話をしていると、透明性とか、軸とかが大事。
そこを重視しないとチームが機能しない。
勝手に動くのとサッカー型の組織は違う。
今はトライアンドエラーの途中。


楠さん
アメリカは色んな国から人がくるけど、アメリカに合わせる。
日本初だと、本当にみんなが納得できるものをつくらないといけない。


小泉さん
グローバルとローカルのいいところを活かせるチャレンジをしている


楠さん
学校で小さい教室でグローバルな人を集めてクラスを運営している
最初はいろいろカルチャーギャップ等あるが、
いいチームは世界中どこへいっても変わらない。


小泉さん
本当にそう思う。国境関係ない。
ビジョンを示し、業務に対するPDCAを回し、よく褒め。


新居さん
会社単位だと変わるけど、「いいチーム」の定義は変わらない。


楠さん
日本的、アメリカ的にいいチームはない


楠さん
メルカリみたいな会社は「本当の意味でのいいチームづくり」ができるようになる


小泉さん
ベースの人事はMIXIGoogleFacebook。そこにGEも入れたり。
エッセンスをいろいろ入れる。
新しいものを入れないと停滞してしまう。


新居さん
ティールだとかフラットだとか言われるけど、
働く人、お客様、株主、社会をよくしていく方法だけを研究し続ければいいと思っていく。
メルカリの失敗事例成功事例も聴きながら。


小泉さん
そのために分析が必要だと思っている。
GoogleのHRはファクトがないと断られる。
社内で分析チームもあって、WeVox入れて分析したり。


企業経営者が組織のスコアリングを取るのは怖い。自己否定になるから。
でもやらないとだめ。徹底的にパンドラの匣を開けようとしている。
同じ船に乗る船頭としてはそこに向き合おうと思っている。


楠さん
ツール、測ることを怖がる面と、測ってればうまくいく、というのと両面ある。
ツールを使ってマネジメントしていくのは自然なことだけど、
極端に嫌がる人もいる。この辺ずれている人もおおいと感じる。


新居さん
体を整えている人ほど人間ドックに言ったりする。
たるんでいる人ほど行きたがらない。
やってる人ほど健康でいられる。企業もそうなはず。
「見ないまま行きたい」という思いを持ってる人がいる


小泉さん
メルカリHRは失敗してもいいと思っている。
日本のHRは失敗しちゃいけないと思ってるのではないか。
僕は「プロダクトを作るようにHRを作って欲しい」といった。
それをやらないと置いていかれてしまう。
プライドは邪魔になる。
働いている側もそう捉えてる。


新居さん
出来上がってるものなんてない。
損する人得する人もいる。そのかわりオープンにする。それで納得感もでる。


楠さん
特に人事はそうですね


小泉さん
朝フルーツ出したら、データ上みんなが出る時間が遅くなった。
みんな口ではすごい嬉しいって言ってたのに。
社員の生産性を上げるのに何が大事か。だと思う


新居さん
ミスが許されないのが製造業の時代がった。
今は独創性が必要だと思う。
どうクリエイティビティを発揮できるようにするか。


小泉さん
平等主義もやめたほうがいいと思う。
福利厚生も平等でなくていい。
プラスの福利厚生は無いけど、下を上げる。障害を取り除く。
産休中給与100%とか。
GO BOLD.


新居さん
意欲ある社員が無駄なストレスなく働けるようにしている。
自分たちでそれをやっていて、誰も幸せになれなければやらなきゃいいと思っている。


楠さん
今日9時半からやってて、5時まで残っている人達がこれだけいるというのは、
それだけ注目される点なんだと思う。
今、人手不足なので、今が企業経営の質を上げるチャンスだと思っている。
株主に対しての評価だけでなく、労働市場からの評価が強くなってきた。
不健全な経営をしていると、労働市場から見放されることになる。


新居さん
今まで言いと言われてた会社もよくないこともバレてきてる。


小泉さん
情報格差が減ってきている、というのもある。
ブランドで選ばれない。親ウケ関係なくなってきた。
フィロソフィーが問われている。
メルカリは海外に人を求めようとしている。


楠さん
その時にミッション・バリューがなんなのか発信しオープンにしわかってもらうのが大事。
みんながみんなメルカリやアトラエじゃよくない。
ものすごいかっちりやっていくミッションを持つ企業があってよい。
これはマッチングの話。


新居さん
イノベーティブな成果主義がしんどい人もいる


小泉さん
HR、むやみやたらに母集団を増やすのはよくない
優秀な10人だけ母集団に欲しい。
自分たちが本当に欲しい人だけを取るのが大事。
1000人の母集団は企業にとっても採用者にとっても無駄。


メルカンというオウンドメディアを始めた。
共感する人だけ来てほしい。しない人は来ないでほしい。


楠さん
それがお互いにとって結局効率的ということ。


小泉さん
入社一ヶ月の面談で「思ったとおりです」と言われるし、そうするのが大事


新居さん
そのために情報をオープンにするのが大事だと思う。


楠さん
情報をオープンにするのをためらうのは「これは正しいかな」だと思う。
正しいか間違ってるじゃなくて好きか嫌いか。


小泉さん
TOYOTAとか見てても、あきおさんが出てきて、
キャラが立ってきてて魅力的だなと思う。
それがリーダーシップかな、と思う。


小泉さん
僕らが出てきていろんなスタートアップがミッションとかバリューとかの話をする。
経団連にも入った。日本の大企業に触れてみた。
反応があるかどうか。
日立の中西さんは新卒一括採用とかないよね、と言うタイプなので、
そういったところにもヒントを出したりしたい。
データも出してロジカルに。


LGBTの取り組みとか女性の進出も意識して取り組んでる。


楠さん
データがないと経団連のみなさんも実感ないんだと思う。
アトラエのサービスも社会的変化、インパクトもあると思う?


新居さん
日本は強くなれると信じてるけど、ちゃんと見える化して
人間ドック受けて健康にならなきゃだめだと思う。
経営陣がかわらないならそんな組織飛び出していったほうがいい。


楠さん
とか言ってると買い手市場の時期が来たりしてしまうのが今まで。
今は本当にチャンス。
変えればいいことがあると会社も理解し始めている。
昔だったら、昭和だったらこんな動きはできない。


企業にとっても個人にとってもチャンス。
ビバ人手不足。



色紙
楠さん
構造改革は結果に過ぎない。まずは自分が動く。
ひとりひとり好き勝手にやっていただきたい


小泉さん
下剋上
テクノロジーの進化は個人がエンファームされることにつながった
会社と個人が横の関係に、これからはどんどん下剋上
労働者が自分たちで未来を開ける


新居さん
常に当事者たれ
日本は生産性低いとか言われて悔しい思いをしている。
まずは自分たちが動くこと。
Atrae is me。まず自分が変える動きをする。
本気で変えようとして変わらないなら飛び出したほうがいい。
Ubereatsでも食っていけるし。
とはいえ、会社じゃなくてもいいけど、チームでやることの意義を感じていこう。


楠さん
チームでものごとを達成した時に意義を感じる。チームを大事にしよう。