20〜30年前なら「バンドで一山当てるぜ！」って言ってたような人は今起業してるんだなー、と思った話。それか、ゴールドマインの夢。あるいは歴史と競技人口の話。

「金目当ての人」って、
もはや音楽をやろうとは思わないんじゃないの？
と、ふと思った、という話。

20年30年前くらいは、
「バンド組んで、いいメンバーをガンガン入れて、メジャーデビューして、印税がっぽがっぽで超ゴージャｽに暮らすぜ！ベッドでドン・ペリニヨン！
　ドラムはどこだ！ベーシストはいねーがー！」
みたいなことを思ってた人がいたと思うのよ。

でも、今の時代に生まれたら
「アプリ作って、いいメンバーをガンガン入れて、VCの出資受けて、ぐんぐん伸ばしてセルアウト！ベッドでドン・ペリニヨン！
　広報はどこだ！エンジニアはいねーがー！」
って思ってるんじゃないかなー。

もちろん、音楽ってとても楽しいし、
音楽業界もキビシくなっているとはいえ、まだまだ夢があるが。
夢見る隙間が少ない。

リスナーの耳は肥えに肥えてしまって、新しい音楽が生まれるスピードがどんどん速くなる。
アプリやらWebサービスやらITものの方がまだ夢見る隙間がある。

音楽っていう金鉱は、
掘っても掘っても金が出てくるんだけど、
金が出続けちゃって掘り尽くせないから、
金の価値が下がっちゃう。

あ、今の音楽つまんないって話ではないからね。
今作られている曲はもっのっすっごいのも多い。
アイデアだけ見ても、機器の技術的にも、演奏技術的にもすごい。
過去のすべての先にあるようなすごい曲がたくさんある。

メジャーなスポーツ競技ほど、たくさんの名選手が生まれる。
歴史があって競技人口が多いのが
「メジャーなスポーツ競技」だからね。

そういや昔、爆風スランプの歌で
ハンドボール部と野球部の対比をする歌があったな。
甲子園だけひいきされてるって文部省も気づかないのかなオロロンオロロンという歌詞の歌。
歴史と競技人口。

食べ物に関することって関わってる人がとにかく多いし、
それはもう大昔から続く歴史があるから、未だに新しいアイデアだって出続けている。
オールドスクールな料理だけでも、もういいんじゃないかと思う。
歴史と競技人口。

まあだからこそ今音楽に賭けてる人が素晴らしいと思うとこもある。
音楽を選んでくれてありがとうと言いたい。

子を持つ親としてですよ。
この話の中でしたような「隙間のない感じ」って
この先どうなるんだろう、と思う。
2045年には人工知能が人間より賢くなるって人もいる。
自動運転車が人間より低い事故率で走る日も近い。

あー、怖いけど今の世の中の先を見るのが楽しみ。
1978年に生まれてよかった。
頑張ってくれ息子たち。

ついでに書いとくけど、
「ベッドでドン・ペリニヨン」は浜田省吾さんの「MONEY」って曲の歌詞の一部からの抜粋だからね。
これ見たら各自ちゃんと聴くように。

純白のメルセデス
プール付きのマンション
最高の女とベッドでドン・ペリニヨン！