うさみ日記

東京都日野市からまいりました宇佐見直人です。ITとかマーケとかの話や、勉強した話なんかをするよ。

VimeoとMediumの話。BARAKAN MORNING終了と、ハガキ職人。

この前の冬はインフルエンザで朦朧としながらVimeoの動画を見まくっておりました。
最近はブログサービスのMediumが気になりまくっています。
あと、InterFMのBARAKAN MORNINGという番組を、平日はほぼ毎日聴いていました。
終わっちゃったけれども。


どれもとても好き。
この三つは、なんか姿勢が似てるんです。


雑誌で言うなら、
すごくいい紙でしっかり余白があって、
広告が少ない雑誌があるじゃん。
たかいやつ。あんなニオイ。
写真がドーンと載ってるような。




あ、先に言っとくと、
特にこの話オチとかないからね!
その上長いからね。
忙しい人は読まないでね。

Vimeoの話

Vimeoで印象的だった動画と言えば、
January in Japan on Vimeoです。
見たことがあるはずの日本の風景なのにとてもキレイ。
動画自体も美しいし、広告が無くてスッキリ。
好き。


スッキリしてるのには理由があって、Vimeoは広告を禁止しています。
しかもそれだけじゃなくて、
テレビやDVDからのコピー、ゲームのプレイ動画、その他「自分が作ったものではない」動画も禁止してる。
この「自分が作ったものではない」というのがポイントで、ミュージックビデオをアップできるのは作った人だけ。
他人は上げることができない。


ある人が美しい山の映像を撮ったら、その人は載せることができるけど、
撮った人以外は投稿できない、というルール。
責任をもって公開するから変なものが出てこない。
いろんな意味でキレイな動画を邪魔ものなく見せることに集中したつくりなんです。

Mediumの話

ブログサービスの歴史は多機能化の一途をたどってきました。
その流れで見ると異例のシンプルさなのが
Medium – a place to read and write big ideas and important stories
です。


サービス内容や規約もなかなかステキ
・広告が表示されない
・13歳未満の人はアカウントを消される
 (居てもバレなさそうな気もするけど)
・Mediumは作者に無断でコンテンツを売ったりしない
 (ブログサービス側が勝手に販売できちゃうブログサービスやSNSが多い中)
・著者同士のフォロー機能はない


つか、こんなのもう「ブログサービス」って呼ぶの自体間違ってる気がする。
新しい何か。
wikipediaが辞書だとすると、一冊の巨大な本でも作ろうとしてるのかしら。


テンプレートがとても整っていてすっきり文章が読めます。
文字の修飾はほぼできないけど、修飾語で文章を修飾することはできる。
自然と「どうやって文章を修飾するか」よりも、
「どんな文章をどんな段落で書くか」に集中する。
某WORDと原稿用紙くらい違います。


書き手には「書くこと」に
読み手には「読むこと」に
それぞれ集中させる作り。


そしてズルズル次の記事を読んでしまう作りが好き。
一番下まで読むと、誰かの書いた他の記事の冒頭部分があって
思わず押してしまう。

広告を出さないことの話

VimeoとMediumには広告が表示されません。
VimeoはYoutubeみたいな動画サイトだだけど、
youtubeみたいに動画が始まる前の広告はない。
Mediumははてなブログみたいなブログサービスだけど、
バナー広告が表示されるサイドのスペースはない。


その分サイトや投稿者は広告からの収入がない。
でも、
・お金が他で賄えるならそれでいいじゃない
・お金じゃないじゃない
・とはいえお金は必要だから、人が集まってからお金を云々
みたいな姿勢なのかね。
でも運営するにはどっかからお金が出てこないとだめよね。


Vimeoに動画を載せるプロのミュージシャンにすれば
ミュージックビデオが流れて曲が売れればいいんだよね。
動画自体で収入を得るわけでなく。
Mediumはどうやってお金を生むんだろう。教えて偉い人。


例えばMediumと似たようなサービスで
note ――つくる、つながる、とどける。
というのがあるけど、これははっきりと
「文章を書いて最後まで読みたい人から収入を得られる作り」
になっている。
これももちろん文章の質はとても良い。

コンテンツの質の話

じゃあVimeoもMediumもコンテンツの質が高いのか?と言われると、
そうとも限らない。
「文章を人に見せたくて」「映像を人に見せたくて」集まっている人なのは確かだけど、
素晴らしいものも、イマイチなものもある。


もちろん、文章や映像なんて食べ物と同様に、
人によって良い悪いの感覚が違うものだしね。
でもなんか「みりゃーわかるじゃん」みたいな
なんかイヤな感じのものは少ないです。
オススメできるものから並べてるってのもあるけど。


Mediumで言えば
文章を書きたくて書いてる人だらけ。
意識の違いといいましょうか。
「おれが書かずに誰が書く!」
Vimeoの場合は
「おれが作らずに誰がこの映像を作る!」
みたいな気合・気迫がある。

で、BARAKAN MORNINGの話。

BARAKAN MORNINGはラジオ番組で、もう終わってしまいました(2014年9月末で終わり)
選曲がタイアップだなんだにとらわれない自由っぷり。
バラカンさんが好きな曲を流す音楽ラジオ番組
ランキングもパワープレイもない。
とにかく好きな曲をかけて、その合間にニュースや交通情報を伝える。という番組。


TOKYO-FMの「山下達郎のサンデーソングブック」といい勝負です。
サンデーソングブックを知らない人は今度の日曜日ラジオを聴いてください。
「棚からひとつかみ」という特集を時々やるのだけど、
レコード棚からひとつかみレコードを持ってきて
好きな曲をかける。というような特集です。
いつの時代だかわからないようなソウルミュージックなんかがガンガンかかる。


で、BARAKAN MORNINGは9月末で終わりました。
くわしくは
このへん全文表示 | 「原発に触れないで」放送局が要請 ピーター・バラカン氏の衝撃の生告白がネットで反響 : J-CASTニュースとかを見ると書いてあります。
まだまだ聴き続けたい番組でした。
この番組きっかけで曲を買ったりもしました。


ちなみに日曜夜にBarakan Beatが再開するらしいね。
BARAKAN BEAT - Wikipediaを見ると、
この番組も以前突如終了してますね。
日曜日に自由なラジオ番組を集結させすぎないでほしいなー。

ラジオと言えばハガキ職人だよな

上のほうに書いた「広告収入ないけどイイものを提供するクリエイター」って
なんかラジオのハガキ職人みたいでイイですね。
実力本位。


パーソナリティとハガキ職人と裏方で成り立つようなラジオ番組が好きです。
バラカンモーニングもなんかしょっちゅう名前を聞く人がいました。


ハガキ職人の勝負って「読まれるかどうか」のところで、
気づいたらそこから放送作家になる人がいたり、
実はプロがラジオネームで投稿してたり。
そりゃおもしれーわ。


でもそういう人って別に
ハガキ職人として腕を磨いてプロになろう」
「プロの力を持ってハガキ職人界に君臨してやろう」
みたいなことを思ってないのがまたいいんですよね。
もうほんと英雄。


Mediumも
「誰も見ないのは消しまーす」
くらいやってもいいのにね。
最初の2週間で最後まで読む人が少なかったら削除!とか。