そろそろ相模原市に住んでいた頃の話をしておこう。

大学を卒業してから5年半、
神奈川県相模原市に住んでいた。
JR横浜線の淵野辺駅の近く。

駅前の餃子の王将、国道16号沿いのディスクユニオン、歩ける距離のびっくりドンキー。
ちょうどいい距離にある各ジャンルのラーメン屋やファーストフード店、本屋、レンタルビデオ屋。
駅前の小ぶりな映画館。夫婦二人だけでやってるイタリアンレストラン。
最寄りのコンビニはある日なくなってクリーニング屋になった。

今でも相模原がけっこう好き。

相模原との出会い

大学3年生くらいから付き合っていた彼女が埼玉から相模原に引っ越して行った。
僕はそのころ埼玉の深谷と言うところに住んでいて、
彼女が引っ越してからも月に何回かのペースで車を運転してその子に会いに行った。
行き帰りの車内ではよく伊集院光や爆笑問題のラジオを聞いていた。

彼女の引っ越し先は小田急線沿いのワンルーム。
大学の近くに引っ越しするためのひとり暮らしだった。
その子は埼玉に実家があって、相模原市内の大学に通っていた。
嘘をつくのが下手な子だった。

それまでは相模原と言っても泉谷しげるの
「明日相模原まで、出刃包丁買いに行こう」
という歌くらいしか知らなかった。
他の男がいるなら彼女を殺そう、出刃包丁を買いに行こう。という歌。
なんで相模原かは謎。

相模原に引っ越し

大学4年生になった僕は横浜の会社に就職が決まって、
相模原に引っ越した。
職場は新横浜駅か、京急の神奈川駅という横浜駅の近くのどちらかになりそうで、
どっちにも行きやすそうな相模原を選んだ。

もっと横浜に近い駅の方が楽だったんだけど、
住みやすそうだったし、家賃が安かったし、
彼女が相模原に住んでいた、というのも、
もちろんちょっとある。

相模原での日々

引っ越してくる前は横浜線が混雑するのをあまりよくわかってなくて、
「まぁ都心なわけでもないし座っていけるかな？」と思っていたが、
この考えはかなり甘かった。
とにかく混む。遅延してまた混む。足の踏み場もないほど混む。
今はJR中央線を日々使っているけど、よおっぽどマシ。

今思うと、よほど早起きすれば電車は空いていたのだろうが、
早起きが苦手だった僕にはとても無理だった。
仕事が忙しいと帰りは遅くなったし、
そもそも「早起き」と言う言葉が当時の辞書にはなかった。
家に帰ったらケーブルテレビで音楽番組を延々と見てしまうし、
楽器の練習したり本を読んだり忙しかった。

普通に仕事をする日々が続くある日、僕は頸椎椎間板ヘルニアになって、
なんだかんだのあれよあれよで彼女に新しい彼氏ができて、別れた。
その後も相模原から会社に通った。
仕事もしつつ横浜や町田でバンド活動もして、充実した日々だった。

相模原の部屋と近所

1LDKの「千代田ミサキコーポ」というところで、たしか6万円少しくらいの家賃だったと思う。
LDKはフローリング、奥の和室は寝室兼音楽部屋にしていた。
家からJR横浜線淵野辺駅までは自転車で10分くらい。
毎朝国道16号線を越えて駅に向かった。
自分で買った自転車を駅前の自転車屋の駐輪場に預けていた。

隣の人と知り合いになったり、
上の階に住んでいた女の子と付き合ったり、
友達を呼んで鍋したり、
会社の先輩達がどやどやとやってきてガンダムの上映会をしたりした。

このあいだgoogle street viewで昔住んでいた近所を眺めてみた。
駅前すぐの餃子の王将や、国道16号線沿いのディスクユニオンは今もあった。
カレーの店ポカラは場所がかわってたけどまだやっていた。
ラーメンのキリン食堂は昔あった場所町田に移転して今もやっているらしい。

「まるよこ」というよく行っていたラーメン屋はつぶれたのか、もう無かった。
オープン直後に一人で入って、ビールと餃子とラーメンを食べ終わる頃には、
もう店長と仲良くなってあだなで呼び合う仲になっていた。
コソコソと生ビールを小さいコップで飲んでいた、
キューンっていうバンドのボーカルに少し似た店長。
たしか３つ上とか、そのくらいだったと思う。

彼女との話をすると
「まぁ、仲良くけんかしなっつってね。」
と毎回言っていた。
トムとジェリーかよって心の中で毎回つっこんだ。